第60章 六十日目
今日は俺が起きる前に既にウリエが目を覚ましていた。
昨日、図書館で得た知識を少しでも早く試してみたいといった風だ。
まるでハンジだ。
「母馬のとこへ様子を見に行くが、お前はどうする。」
ついてこい。という話の仕方は止めた。
意見を求めるように気を付けて見る。
「リヴァイ様の仰せの」
「違う。お前はどうする。自分の心の中を言ってみろ。」
「……。」
根気強く待つ。
「行きたいです。」
叱られるのではないかと怯えながら言った。
仕方なく褒めてやった。
午後から夕食の時間まで、お腹の大きい母馬の厩舎で時間を過ごしていた。
よく飽きずにずっと見ていられるな。
・・・