第146章 百四十六日目
馬上訓練のため、ウリエを調教師見習として一緒に連れて行った。
いつものように、乗る馬とは別にジークリットも引き馬で連れて来ていた。
だが、ジークリットの顔に付けている馬具はこの間の物ではなかった。
「ウリエ。この間の無口はどうした。」
「今朝、ジークリットが付けるのを嫌がって、噛みちぎってしまったんです。…それでいつものを。」
ざまぁみろ。
「慣れている物の方がこいつも安心するだろう。壊れたら俺が新しい物を買ってやる。」
「はい。ありがとうございます。」
調教師としてはまだまだのウリエ。
しかし、真面目に観察している様子は様になっている。
馬に乗る事も上手くなった。
筋力も体力もついたのだろう。
・・・