万事屋よ永遠なれ・・・・私は存在し続けるけど? 銀魂
第5章 いや・・・・・その名前は・・・・・
長谷川にそう返しながら、キャサリンはテーブルを拭く。
その顔は、下半分が剛毛で覆われていた。
――――――いや、髭の量と生えてる場所!レディがどっかにレディゴーしてんじゃねーか!
「ソンナンジャアノ世ニイル坂田サンニ笑ワレマスヨ長谷川サン」
―――――――お前の方が笑い者だよ!いったいどんな5年間過ごしたらそんなことになるんだよ。
「ソレニ、私ノ場合、老ケタトイウノデハナクテ、基本猫科デスカラ、年ヲ重ネルトヒゲガ伸ビルンデス」
――――――だからなんでオッサンのヒゲ!?
――――――つーか、何だよコレ。何で一番どーでもいいオッサンとオバサンが一番変化してんだよ!
すると、そこに別の声が混ざった。
「私から見れば、皆さんこの5年で立派に成長していますよ」
現れたのはたまだった。しかし、その姿を見て、銀時は眼を剝いた。
たまは、下半身にキャタピラのついた戦車と化していた。要するに、●ンタ●クになっていたのだ。
「私はいまだに後ろばかり振り向いて、前を向いて歩くどころか、自分の両足で立つことも出来ずにいる・・・・・・機械だというのにおかしいですよね?」
―――――――おかしいよ!なんかもういろいろとおかしいよ!
「でも、歩くくことはできないけど、こっちのほうが早いんで別にいいですけどね。コアブロックは分離できますし、上半身だけでも砲台として戦えますから。きっと銀時様もあの世で笑ってくれてますよね」
キャサリンもお登勢も笑っていた。銀時も同じく心の中で笑っていた。
―――――――おかしいよホント、おかしいよコイツら!
笑わないとやってられないくらい、銀時は理性を保つのに限界が来ていた。
「しょうがない奴らだろ」
お登勢がこちらを向く。
「でもね、こんな荒んじまった世の中で、それでも昔と変わらずにこうして笑っていられるのは・・・・・銀時の仲間が、変わらずこうやってバカやってくれてるおかげさ」
お登勢の目に、寂しさがにじむ。銀時はそれに一瞬真顔になった。
「生きてる間はバカやってた奴だけど、アイツらを残してくれてったことだけは感謝しなきゃね、あのバカに」