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万事屋よ永遠なれ・・・・私は存在し続けるけど? 銀魂

第4章 え?何か・・・大きくなってない?



『・・・なんなのよ・・・これ・・・』

墓地を出ると、二人は宛てもなくふらふらと町を歩いた。無論、かぶき町をだ。・・・いや、その町は二人の知っているかぶき町では、既になかった。
二人の目に飛び込んでくるものは・・・・信じられないものだった。

周辺のビルや民家は、大半が半壊、もしくは瓦礫の山と化していた。なにより信じ難かったのは、町の象徴であったターミナルがへし折れ、骸と化していたことだった。

一体・・・何がこの町に起こったのか・・・二人は考えずにはいられなかった。

変化は建物だけではない。廃墟となったこの町で、人間も機能を停止していた。

路地のあちこちに、へたりこんだり、倒れたまま動かない者が見える。そして、その倒れた者全員が、白髪頭になっていたのだった。

墓地でのお登勢の言葉が脳裏に蘇る。

――――アンタのいる世界が地獄なのか、私らのいる世界が地獄なのか、今じゃわかりゃしないよ・・・・・。それでも、皆生きてるよ。アンタの死を受け止めて、それぞれの道をさ・・・・。だからアンタも、そっちで元気にやりな。

「3D映像でも映画でもねぇ。じゃあ、この世界はいったい何だ・・・・・・」

ふらふらと歩きながら呟いた銀時に、

「まぎれもない現実です」

と不意打ちのように聞こえた声。
それは紛れもなく、後ろを無言で歩いていた映画泥棒が発したものだった。
映画泥棒はそのまま続ける。

「いや、現実では少し語弊がありますね。銀時様、瑠維様、アナタ方にとっていずれ来るべき現実、と言ったほうがよろしいでしょうか・・・・」

「お―――」

銀時は口をパクパクさせた。瑠維は、もう何が来ても驚かない・・・そういった感じだった。

「お前喋れたのォォォ!?」

『いや、つっこむとこそこ?』
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