第5章 わたしのペット[カラ松]
華やかな髪も洗い、酒とタバコと都会の匂いをシャワーで落とす
一番ほっとする瞬間だ
部屋に戻ると、カラ松はキチンとさっきと同じところに座っていた
なんかいちいちカラ松って面白い
すみれは薬箱を持ってカラ松の隣に腰掛けた
カ「!!
さっきまでキレイだったが、素顔のすみれは可愛いな!どっちも素敵だ!」
なにこいつイタリア人!?
「いいよそんな…やめて恥ずかしいから!」
そうして手当をしながらわたしはカラ松の話をたくさん聞いた
六人兄弟の次男であること
しかもなんと六子だということ
赤塚区に両親と兄弟で住んでいること
仕事についてはノープランであること
(ただのニートじゃん…)
彼女はいないこと
尾崎が好きなこと
ギターを弾けること
好きな食べ物はおでんだということ
カラ松の話は、うちのお店に来る大企業の社長や最近売れてる芸人よりずっとずっと面白かった
こんなに穏やかな気持ちで笑えたのって
東京来てから初めてかも