第2章 四男がドMに目覚めた日(一松)
涙の主は白衣を着ていることから見るに保健医のすみれだった
目も赤くなっている
こいつか…トド松たちが騒いでた保健医のすみれ先生って
すみれ「具合悪いの?教頭先生から報告はないけど…」
一「あぁ、朝ってだるいから寝てただけ。鍵開いてたし」
「え…あー鍵かけ忘れて出ちゃったんだ、慣れないなあ。教頭先生に見つからなくてよかった」
あ、トド松たちに情報売ったら金になったかも
「その顔って…」
一「・・・・」
クソ松と間違えたらこの女覚えてろよ
「松野一松くんでしょ!」
一「!!」
「いつもダルそ〜にしてるよね。きみだけはわかるんだよねー。他の兄弟たちは騒がしくてみんな似てるよね?きみも顔は同じだけど雰囲気が全然違くて、ふふ。ところで低血圧?ちゃんと登校してるのは偉いけどここは寝るとこじゃないのよ」
一「? 寝るとこでしょ」
「病人じゃない人はってこと!さ!教室に行きなさい」
そう言ってすみれは一松の腕をひっぱった
一「ぼくが出てったらまた泣くの?」
「!!////」
一「もしやバレてないと思った?目、赤いけど」
「・・・・・」
一「別におれには関係ないけど」
一松がベッドから立ち上がろうとしたときだった
「この前彼氏と別れちゃって…朝起きたらメールきてて…それで…」
一「ふうん…」
「グスッ、ごめんね、こんなこと生徒にはなしちゃうなんて…ほら、教室に」
一「…慰めてやろうか?」
「え?慰めなんていいのよ、もう大丈夫だから。見た目に似合わず一松くんは優しいのね。気持ちは受け取るから教室に…って!キャッ」
ドサァッ
振り返ろうとしたすみれの腕をひっぱり、一松がすみれの上に覆い被さる