第2章 親しみと違和感
次の日の朝
あれから部屋に戻った私は疲れていたからかすぐに眠ってしまって、目が覚めると昨日の嵐が嘘の様に感じるくらい明るい日差しが部屋に差し込んでいた。
良い天気だなぁと思いながらベッドサイドに置いといたスマホを手に取って…昨日から使えなかったんだとまた置いて部屋の時計を見る。
朝の9時。
…少し寝過ぎちゃったかなーと身支度をしながら昨日の嵐で汚れてしまっている服を洗いたいなと思う。
「…あとで誰かに聞いてみよう。」
そう思いながら準備を済ませ、服を備え付けの籠に入れて部屋を出ようとした……時にドアをノックされた。
「天崎さん、起きてますか?菅原です。」
菅原さん……フロントの優しそうな人だと思い出しながらドアを開ける。
「おはようございます、菅原さん。」
「おはようございます。昨日は眠れました?」
「はい、こんな良い部屋に泊まらせて貰ってありがとうございます。」
「いえいえ。」
「あ、それでどうしたんですか?」
私が尋ねると菅原さんはあぁ、と手を打つ。
「そうそう、昨日天崎さんが着てた服、洗いたいんじゃないかなと思って。これから洗濯するので声をかけに来たんです。」
「ちょうど聞きに行こうと思ってたんです。ありがとうございます、お願いします。」
「それでー…こっちで勝手に洗っちゃうより自分でやった方が良いかなと思ったんですけど、どうします?」
あ、多分下着とか洗ってもらいにくい物があるから聞いてくれたんだなと思って気遣いに感謝しながら頷く。
「はい、その方が良いです。」
「じゃあ、ランドリールームに案内しますね。」
「はい!」