HAIKYU! ! - Valentine 2.14 HQ
第4章 × 山口忠
2月14日
約束した時間に真由ちゃんの家に行くとおばさんが家に上げてくれた。
真由ちゃんの部屋に行くとパジャマ姿で服を選んでるところだった。
「ってあれ、まだパジャマじゃん。」
「いやね、服決まらなくて!!」
「何それ?!なんでも大丈夫じゃない?」
「嫌なのー!!かわいい服で出かけたいじゃん!!」
「真由ちゃんは何着てもかわいいから大丈夫だって。」
かわいい服がいい なんて、女の子だな~。
「わかった。」
俺の言葉に納得してくれた様子。
よかったよかった。
「じゃあ、俺、リビングで待たせてもらうね。」
「うん。ごめんね。」
「大丈夫だよ!」
リビングに行くとおばさんが声をかけてきた。
「今日、忠くんと真由ふたりで出かけるの?」
「あ、はい。そうです。映画を見に。」
「ねえ、付き合ってるの?」
「いやいや!そんな!違いますよ。」
「ふーん。真由のことどう思ってる?」
「いや、えーっと。」
俺の様子を見て何かを察知したおばさんは
「あの子ね、昨日一生懸命、チョコレート作ってたのよ。忠くんにあげるんじゃないかしらね?」
なんて言って
「じゃあ、おばさん、お買いものに行ってくるから!」
と、出かけていった。
いや、そんなこと言われたら、俺、期待するから!!
「お待たせしました。」
「あはは。大丈夫だって。」
準備を済ませた真由ちゃんが足早にリビングにやってきた。
っていうか、やっぱり、かわいい。
「やっぱり。ちゃんとかわいいから大丈夫だよ。」
テンション上がってるから?
いつもなら恥かしくて言えないようなことも今日はさらっと言えてしまう。
そんな自分が怖い。
「ありがとう。」
真由ちゃんは照れたように笑った。