HAIKYU! ! - Valentine 2.14 HQ
第1章 × 及川徹
「あーあ、チョコレート食べたいなー。2月14日に食べたいなー。」
「ほんと、真由ちゃんの作ったチョコレートおいしいだろうなー!食べたいなー!」
「食べたいなー!チョコレート、食べたいなー!!!」
「ねー!!真由ちゃん、さっきから、俺の話、聞いてる?!」
「え?聞いてないけど?」
「なーんーでー?!俺、悲しい。」
そう言いながら嘘泣きする及川。
めんどくさいよね、及川。
「何で聞いてないかっていうとね、日誌書くのに必死だから!」
「日誌より、俺の方見てよー!」
「うるさい!!」
今日は及川と日直。
日誌書くのは私がひとりでやるからって言ったのに
「俺も書く!!!」って聞かないから
放課後ふたりで書くことにしたのに!
「大体、及川一文字も書いてないじゃん!」
「あれー?そうだっけ??」
「ずーーーーーっと喋ってたでしょ!」
「真由ちゃんが聞いてくれないからだもーん!」
ぶーぶー言う及川。
及川とはいつもこんな感じ。
顔はイケメンだし、バレー上手いし、女の子に超人気。
かっこいいところがあるのは、わかる。
「で、何の話だったの?」
「え?!まじで聞いてなかったの?」
「え、うん。そうだけど?」
あ、なんかショック受けてる。
「だーかーらー、バレンタイン、チョコレートちょうだい!」
「は?」
「チョコレート、ちょーだい!手作りで!」
「さ、日誌職員室に出しに行こう。」
「無視はやめて!!」
聞こえなかったフリ、失敗。