第3章 獣の王
「はあっ、うぅ…」
達した快感にガクガクと体を震わせる。足を閉じようとしても足はラウルフ様に捕らえられたままなので、悶えるように身動ぎしただけだった。
「あっ、はぁ、はぁ」
ラウルフ様の舌は中に埋まったままだ。私は抜いて欲しくて、彼に視線を向けた。重なったラウルフ様の視線は、私をじっと熱く見詰めていた。
「ラウルフ様、抜いて下さい…」
荒い呼吸の合間に訴えるとあろう事かラウルフ様の舌がまた動き出した。
「あっ!やぁ、やあぁ」
達したばかりの膣はラウルフ様の舌を拒む様に、ピクピクと痙攣した様に収縮し締め付ける。
「んっ、やはり、は美味いな。それにすげー良い匂いがする…堪んねぇ」
ラウルフ様がピチャピチャ、ジュルッ、ズズッと音を立てて私の蜜を貪りうっとりと囁く。
「あうっ、あうぅっ」
「はぁ、はぁ、ンっ、入れてぇ、の中に俺を注ぎてぇ…んぐっ」
濡れた音を立て必死に私の蜜を吸いながら、ラウルフ様が口にする。熱い息がぶつかって、その剥き出しの欲望に私はゾワリと背筋を震わせた。
「っく、もう我慢出来ねぇ!シーザー!!」
舌が抜かれてグッタリとしていると、彼がシーザーさんの名前を呼んだ。
「居るんだろうシーザー!?俺がを殺しそうになったら、何をしても良い。止めろ!」
え、シーザーさんが居るの?
「やぁ、やあぁ!」
誰かに見られているなんて、恥ずかしくて死んでしまう。ラウルフ様の声に何処からともなくシーザーさんが現れた。私は体を隠したくて激しく暴れた。
ラウルフ様がそれに気付いて力を緩めると、代わりに私を大きな体で抱き締めた。
「分かった、分かったから暴れるな」
隠れる様にしがみつくとラウルフ様が困った様に耳を下げ私を諌めるように頭を撫でてくれた。
「ラウルフ、顔が緩んでいるぞ」
「っ?!煩いぞシーザー!」
私をシーザーさんから隠すように背中を向ける。
「やっぱりちゃんの匂いか。凄く良い匂いだな」
「嗅ぐな!俺のだ!」
「分かってるよ。お前のものに手は出さないさ。ただ、本格的に交尾するなら部屋でしろよ。…分かるだろ?」
ラウルフ様が黙り込んだ後、大きく吐息をついた。
「、部屋に行くぞ」
ラウルフ様が私を抱いたまま地面を蹴った。