第3章 獣の王
「はぁ、ふぅ…はっ…」
達した刺激の強さに涙がポロリと零れた。私はラウルフ様の頭を抱き込んだままに荒い息をつく。快感の余韻も引いてきて落ち着いてくると、ラウルフ様の前で醜態をさらした事に気が付いて恥ずかしさに慌ててしまった。
「ぁ、ラウルフ様、ごめんなさ…っ?!」
謝って早く離れなくちゃ、と思った所でひっくり返された。うつ伏せにさせられて、ラウルフ様がのし掛かってくる。
「ラ、ラウルフ様?」
フゥフゥと荒い鼻息、そしてボタボタと涎が落ちてくる。背後から聞こえてくるウウーと地の底を這うような唸り声は、本能を剥き出しに獲物へと飛びかかる前の肉食動物みたいだ。
私は緊張に唾を飲んだ。
「ラウルフ、さま…こ、怖い、です…」
私はガタガタと恐怖に歯が鳴るのを止められなかった。ラウルフ様に怖いと訴えてみても、返事は返ってこなくてそれがまた怖かった。
「ウウー…グルル…」
金属音がして、次いで布ずれの音がした。何が起こっているのか解らなくて不安になる。ふと私のお尻に熱いものが触れた。
「や、何…」
それが擦り付けるように動いてくるのだ。ズリズリと擦れる何かから液体が滲んで濡れた感触になる頃、それがラウルフ様のもので有ると理解した。
とっても熱くて大きい。
「あの、待って、待って下さいっ」
それを擦り付けながら何かを探している。場所を探っているのだ。私は嫌な予感に顔色を青くした。
だって、まだそこは慣らしていないし心の準備が…
それでもラウルフ様の高ぶりは私の入り口を探り当てたのか、先端をグイグイと押し付けてきた。
「待って、ラウルフ様、待っ…」
「ウガアァァァ!」
「きゃあぁぁぁぁ!!」
ミシミシっと音がしたような気がした。ラウルフ様は私の狭い入り口を強引に押し入ると、膣の中へと入り込んで来た。そして途中で動きを止める。
「あ、あ、ぁ…」
ラウルフ様の動きが止まり一瞬終わったのかと思ったのだけれど、どうやら違ったらしかった。
ラウルフ様が腰を引く。ズルリと内壁を引っ張られて息を詰めた。
次の瞬間。
「ひっ、あ゛ぁぁぁッ!」
勢い良く叩きつけられたかと思うと、ブツンと中で音がした。すると、さっきよりも深くまでラウルフ様が侵入しているのがわかった。
あぁ、私の処女幕が破れたのか、なんてぼんやりと考えていた。