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人外王の花嫁

第7章 人外王の花嫁


「そなたの足が無くなっているのを見た時は、流石に驚いたがな?」

「わわっ」

アダマンド様に抱き上げられ慌てて首へと手を回す。そしてベッドへと移動した。細かい細工が沢山施されている豪華で大きなベッド。そこへ私を優しく下ろすと、アダマンド様は私の足を持ち上げた。
そして太腿から膝、ふくらはぎ、足首から爪先へ。指の一本一本を確かめる様にアダマンド様の綺麗な指先が這って行く。

「そなたには辛い思いをさせたが、これで全てが揃った。やっと、そなたを抱ける」

アダマンド様が身を乗り出して私へと口付けた。唇を触れあわせながら、私の肩を押してベッドへと押し倒した。アダマンド様の長い髪が頬を擽る。

「、覚えているか?次に会った時は容赦せぬと…」

アダマンド様の瞳に欲情の色が見えて、私は頬が熱くなった。
初めてこの国に来た時、アダマンド様は私をとても大切にしてくれて触り合うだけで繋がる事はしなかった。それを思い出して私はアダマンド様に頷いて見せた。

「はい、覚えています」

私は身を起こして自分からアダマンド様に口付けた。舌を差し出してアダマンド様の唇を割り、舌を探ってそれへと絡める。

「んっ、アダマンド、さまッ」

「ふっ…はぁ、」

未だに慣れないたどたどしい私の舌の動きが、アダマンド様にリードされて、絡み合い擦れ合い、唾液を混ぜ合い貪り合う。水音が耳に響いて、恥ずかしさに目が潤んだ。

口の端から垂れた唾液をアダマンド様の舌が追いかける。口の端から顎、そして首筋を舐めると鎖骨の動脈の有る場所まで来るとアダマンド様がそこを舌で何度も舐め上げた。

「あ、んっ、アダマンド様、吸って、下さいっ」

私の言葉に、アダマンド様が牙を肌へと触れさせた。でもそれは甘く肌を食むだけの優しい動きだった。

「相変わらず良い香りがする…私の心を掴んで離さぬ、そなたの…だけの香りだ」

「あっ、ぁ…」

肌を押す硬い牙にゾクゾクと背筋が震える。大きく鼻から息を吸われ香りを確認される。興奮したアダマンド様の熱い息が肌へとぶつかった。

「はぁ…、やっと…やっと…ッ」

ブツンと音がして肌が裂けた。ズブズブと牙が刺し込まれる感覚。
ズズッと吸われると、痛みにビリビリと体が震えてそれが快感に変わって行く。私はその甘い痺れに顎を反らした。
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