第6章 蜥蜴の王
「っ、ハァ、ハァ…」
ボタボタと私の上に雨が降った。私は目を開けて空を見上げたのだけれど、そこに映ったのは蜥蜴だった。
あぁ、まだ終わっていなかったのかと思い出して私は現実から逃げるように目を閉じた。
揺さぶられる度に全身が痛むものだから顔が歪んでしまうのは仕方が無い。キドラさんは私の匂いのせいで意識が無いのだろう、自分勝手に快感を求め私の中を動き回る。
「っぐ!」
呻きと共にドクドクとまた熱いものが注がれた。でも既にたっぷりと注がれてお腹の中は満杯で、それは結合部から溢れてボトボトとシーツに落ちた。
シーツ?そう言えば机に縛り付けられていたはずなのに、背中が柔らかい…何時の間にかベッドに移動したみたい。動く度にギシリとベッドが音を立てていた。
「っ、ハァ、ハァ…俺が意識無くした時から…これで何回目だ?堪んねぇ、幾らでも出る…」
そう言って彼はまた性器を私の中へと埋めた。大きな質量が進入したせいでブチュッと音を立てて中から精液が溢れ出た。
「あっ、ぅ、ぐ!」
性器はとても硬くて、私の子宮を突き破りそうな程に大きい。私は抜いて欲しくて手を持ち上げようとしたけれど、両手とも骨が折れているのかピクリとも動かなかった。
やっぱり諦めるしかないらしい……あれ?机でキドラさんに犯されていた時、こんなにも圧迫感を感じただろうか?
「あうっ、あっ…」
ドンドンとお腹の中で大きな太鼓が鳴り響いているような感覚。
「ッ、く、何だ、締め付けがっ」
違和感を感じて薄らと目を開けると、彼と目が合った。
私が目を覚ました事に一瞬驚いたように目を見開いた彼が、私の頭を優しく撫でて来た。そして私の首から頬を優しく、癒すように舐め上げる。
「んっ…」
「くッ」
舌の感触が心地よくて中が動くと、彼が苦しそうに眉間に皺を寄せた。そして暫くたえた後、舌を口内に差し込んで私に口付けると、私を掬い上げて抱き込んだ。
「うっ、ぐ…」
更に結合が深くなって呻いた私の声を彼が口付けで受け止める。そして口付け強く抱き締めたままに腰を動かし始めた。
体中の骨が折れているのでとても痛い…でも、抱き締められて何故か心が安らぐ。
乱暴に揺さぶられ、恋人の様に口付けられたまま彼が達した。
二人して荒い息をつく。
私は再び薄れ行く意識の中で
角に揺れる赤い宝石を見た気がした。