第6章 蜥蜴の王
痛い、痛いよ…
叩かないで、叩かないで…
ごめんなさい、ごめんなさい…
私が悪い事をしたのなら謝るから、どうか許して下さい。
お……さん、ごめんなさい。
謝るから、どうかご飯を下さい。
お……さんが煩いと言うなら、私は黙って何も話しません。
だから、イラナイ子だって言わないで。
良い子で居ますから、どうか私を見て笑いかけて下さい。褒めて、抱き締めて、愛して下さい。
子供は悪いもの。
子供が居なければ、お……さんは幸せになれたかもしれない。
子供なんて居ない方が良い。
子供が居なければ、お……さんは幸せになれるんだから。
子供って、煩くて汚くて、面倒臭い。
お金もかかるし、思い通りにならなくて鬱陶しい存在だもの。
子供なんてイラナイ。
だから、私もイラナイ子…
お……さん、それでも私は愛して欲しい。抱き締めて欲しい。
子供なんてイラナイ。
お……さん、私を叩かないで…
謝るから、どうか許して下さい。
お……さん……
おか…さん…………
お母さん!!!