第5章 魔物の王
私の反応を窺いながら、優しくゆっくりと秘部に唇を押し付けて吸うルナール様。
「んっ…」
先程の痛みとは違い、もどかしいながらも快感を与えてくるそれに小さく身動ぎした。そのまま緩やかな快感に浸ろうとした所で、ルナール様の舌がペロリと私の敏感なクリトリスを舐め上げた。
「…ッあ!」
ルナール様は痛くしてしまったそこを癒そうとしただけなのかもしれない。でも私がそれに反応してしまった。
思わず声を上げてしまってルナール様を見ると、見詰めてくる瞳と視線が重なった。そしてさも嬉しそうに笑ったルナール様は、心得えたとばかりに何度も舌で小さな蕾を舐めて来る。
「あっ、ん、ルナール様ぁ…」
「凄い…沢山、甘いの…出て、きた」
ハフハフと夢中で私のそこを舐め上げるルナール様。とっても物覚えの良い彼は、的確に私の何処を刺激すれば感じるのか。どの舌の動きが好きなのかを覚えて身に付けていく。
「あっ、あっ、駄目、また、いっちゃ…ンんっ!」
体を強ばらせた。下腹部がビクビクと震える。私は二度目の快感の波を解放すると肩で息を付きながらルナール様を見た。
最後までチュッと蜜を吸い上げて飲み下すルナール様の姿に、私は彼の頭を優しく撫でた。
「、可愛い…凄く、凄く…」
顔を上げて濡れた唇を舐めながらそんな事を口にするルナール様に微笑んだ。可愛いのは私じゃなくてルナール様だ。
「でも、不思議…」
ルナール様の言葉に首を傾げる。するとルナール様が私の下腹部に手を添えた。その手が確かめる様にして優しく下腹部を撫でる。
「何で、の、中、から、甘いの、出て、来る?」
ルナール様の言っている甘いもの、と言うのはきっと私の愛液の事だろう。何故出てくるのかと問われても、それは交わる時、円滑にする為のもの…とは流石に言えない。
「…何処から、の、美味しいの、出て、来る?」
なおも不思議そうに純粋な眼差しで首を傾げているルナール様。こ、これはナグル様に後で教育して貰うしか無いかも。と考えていた時だった。
「そう、だ…」
ルナール様が何かを思い付いた様に満面の笑みを浮かべた。そしていそいそとベルトを外してズボンをずらした。
「そうだ、これ、中に、入れて…中を、見れば…良い…」
得意そうにこれ、と示されたのはルナール様の勃起した性器だった。