第2章 悪魔の王
私の首に鼻を押し当てたアダマンド様の呼吸が僅かに弾んでいる。
「あぁ、やはりそなたの香りは良い」
うっとりと呟いたアダマンド様の指が、私の乳首を強くつねった。
「っやあ!」
その瞬間、ビリビリッと電流のようなものが走り私の体が大きく跳ねた。そのままガクガクと数度体を揺らした後、解放感に力が抜けてアダマンド様に凭れかかった。
「ふふっ、乳首だけでイったのか?何と敏感なっ、く…何だ、香りが…」
急にアダマンド様が、苦しそうに唸る声が聞こえた。そして何かを確かめるように何度も私の首元を嗅いでいる。
「ふむ、そうか、達したら…」
何かを理解したらしいアダマンド様は、力の抜けた私をそっとベッドに寝かせた。
そして私の膝に手をかけて足を開かせる。普段、誰にも見せることのない部分を開けられて羞恥に頬が染まる。私は咄嗟に閉じようとした足の動きを止めた。
アダマンド様に逆らっちゃいけない。
「濡れているな。今度はこちらでイかせてやろう」
アダマンド様の指先が私の割れ目を這う。確かめるように触れたアダマンド様の指がヌルリと滑った。蜜を掬うように撫で上げて、上部に有る小さな粒へと擦り付ける。
「あっ…」
粒に触れられて達したばかりの敏感な体が反応する。
「アダマンド様、申し訳ございません私だけ…」
「良い、気にするな。そなたはただ感じていれば良い」
そう言ってアダマンド様は体を屈めた。アダマンド様の息が下部にかかったかと思うと、唇が私のクリトリスを含んだ。
「やぁ!き、汚いです、アダマンド様っ」
「そんな事は無い。そなたのここは綺麗だ…んっ」
クリトリスを舌先で転がすように舐められた後、舌の大きな面でベロリと舐め上げられる。
「きゃあ!」
ジュッと吸い上げられて、私は激しい快感に声を上げた。達してしまいそうになって、体に力を込めて堪える。
「だめ、駄目ですアダマンドさま、また、またイっちゃいます」
「許す、存分にイけば良い」
舌先でチロチロと擽り、あふれた蜜をズズッと吸い上げる。唇で挟み引っ張った後、私を高みへと促すようにまたクリトリスを強く吸い上げた。
「っんああ!」
達した反動にベッドの上の体が跳ねる。私からブワリと何かの匂いがあふれた。
次の瞬間、アダマンド様の赤い瞳が輝いたかと思うと彼の牙が私の首元の肌を破り、突き刺さっていた。