第3章 出会い ローside
「・・・おい。・・・・・・何の真似だ。」
チッ。
傷のせいで息があがっちまう。
そんなに重傷だとわ思わねぇんだが・・・
『傷の手当てをします。家はすぐそこなので、しばらく我慢してください。』
・・・・・・
はぁ?
死の外科医と呼ばれる俺に、
ただの女が?
手当てだと?
笑わせるな。
傷に響く。
『笑うと出血酷くなりますよ?』
「名前もっ、くくっ 知らねぇ、・・・男を、担いでっ・・・くくく・・・ 手当てかよ・・・」
出血が酷くなるのは知っている。
さっきよりいてぇ。
燐那の家についたようだ。
『着きました。 今救急箱を持ってくるので、おとなしくしていて下さい。』
そう言うと燐那は台所へと駆けていった。
本来ならば、この俺に命令したら直ぐにバラして海に沈めるが・・・
まぁ、今回はよしてやろう。
『もしかして・・・
死んじゃった・・・?』