第11章 白スーツの女ホストと浮世離れした美男ホスト ーーーーー全員
[あ、そこの可愛いお嬢さん~!その心癒さないかい!?]
ざわざわと、昼間とは違うざわめき。呼び込みの声や高い女性の方の笑い声···。華やいでいる。
[うううう····]
その中で、始まったばかりなのに私は嫌な顔していた。
だって、注目されてるって···そんなこと聞いたら余計にプレッシャー!!!
ああああ!!女なのに!!ってお客様来た!
[いらっしゃいませ。ご指名は?]
と程よいスマイルを(隼人さんに教えてもらった)お客様に向ける。
[私初めてで戸惑うわ···、貴方かしら]
[エッ!!]
と大声を出してしまい、スマイルが崩れ、顔がちょっと赤くなってしまった。
[冗談よ。クスッ。確かに、貴方も本当に指名したくなってきたわ]
[····あああありがとうございます····!]
[これは冗談じゃないわ。]
!!!!な、なんかお客様が若干色っぽく見えるのは気のせい?!ホストスゲェー。
[じゃあ、今日はあの方を]
[はい]
ってスウさん!?!?っだっ大丈夫!?
彼は、いつもと同じ無表情だけど、姿が違うので普段と違ってまた、やけに美しカッコ良しでドキドキしてしまう····!
っじゃなくて!!本当に大丈夫!?
これには、葉太郎くんも注意深くチラチラとスウさんを監視しているみたい。目が合って、すぐ顔をバッと背けた(葉太郎くんカワァァァァ) [あの···]
[(!!)失礼いたしました。お客様、ご指名は?]
ニコッと笑顔を作りながらも、ヤッベ自分も危うい!と焦った。
もう汗が~…。←
忙しい中、パッリーンと音がした。
皆一斉に音の鳴る方に向く。
[何よ!!男はみんなアタシの事バカにして!]
うわぁああ、とその女性客は泣き出した。酔って悲しくなってしまったっぽい、
ヤバい、割れ物割ってってる···!くくさん!
[別にバカにしたつもりはないけどな~]
と悪気はなく、くくさんは軽い口調で言った。
マズイ、この人もヤバかった···!!と、そこに女性客が、
[何よその態度!体ずっとジロジロ見てきて!どうせ女は体しか見てないんでしょ!?]
マズイ···!あわわわわわ、どうしよう。
[え?う]
っダーーーーーーーー
[お客様]
くくさんの前に颯爽と現れたのはーーーー菜太郎!?