第9章 夢夜、始動 ーーーーーーーーーーー全員
ガコォォオーーーン···!!
重々しい扉が開き、今か今かと胸をときめかし乙女達は、一斉に華やぐ。
扉にいるのは、5人。
[可愛い方がいっぱいで、ドキドキしちゃうな····]
天使の瞳を潤ませ、全て計算されたような仕草で心を盗む。
[俺の為に来てくれたの?···今夜は帰さないよ]
隣の男とは違う色の薔薇を持ち、滑らかに台詞を云う。
[ここッ今夜は此処にご来店していただき、ぁありがとッ]
一番背の小さい一名は一生懸命小声で何かを言い、
[皆のその身体はボクのモノだ]
その隣の、一番長身な一名は野性的な欲を隠れた目に露にし
[その純粋で儚く繊細な心、おれ達が癒します]
一名は、手馴れた様子でスマートにウインクをする。
また一段と華やぐ乙女達の背中に手を回して密着し、城の中へと誘導していく。
中に入ったら、非日常的な夢の夜が始まるーーーーーーーーー。