第7章 双子の1番小さな林檎飴 ーーホストナンバー4
オレは山田と隼斗の間にサッと入り、言った。
[ちょっ葉太郎···[それいいですネ!! ハイッッ、私も賛成!!!]
お、思ったより山田は食いついた。め、目がキラキラしてる·····ッッ!! [う、うんっ、山田がそう言うなら···]と少し言葉を濁らせる隼斗を見て、ちょっとだけ気持ち良かった
··············何回も2人にさせるか。さっき山田の手首を掴もうとしただろ。
オレだって、
[ 奪うつもりでやりなさいよッ·················!!!!!! ]
[ッッ···!!!!]
彼女の迫力。威勢。 オレには無い『芯』、があって·······ッ。
男のクセに情けない、を通り越して恥を知った。
あの時の山田の瞳は容赦無い、という言葉を遥かに超える
ナニかを、オレの身体中が震える程感じた。
これまでに、ああ言う女子はいなかった。
みんな励ましてくれたりしていた。そっとしておいてくれた。
どれも感謝だけど·······さっきまでの自分には、活が必要だった。
山田ッッ····、オレも男だ。ウジウジ言ってないで頑張るからッ!!
ヒ ト
師匠ッッ!!オレは、尊敬する女性が出来ましたッッ!!!
オレはあの時、そう心から思ってたんだ。勿論、今もだけど
あの人の側にッッ······! ・・・・な、なんだろう、コレ。
その言葉を言うだけでッ··、ましてや思うだけでッッ·············!!!!
[葉太郎くん!行こっっ!!!]
[わぎゃあッッ??!] ビクンッ!!! [あッ·····、ぁぁ···········。]
オレは反射的に山田から顔を背ける。
ななななな何だッッ、この気持ちはッ···!
彼女の声を聞くだけで体は反応し、カァーーーッッと熱いものが胸に押し寄せる。 すまねぇッ、山田ッッ。チラッ··