第15章 人生初の..デ、デ..?
カァーーッと半泣きの私の前に現れた隼人さんを見て、
スウさんは我に返ったようだ。
[..あ..........ごめ.......ん....................]
表情は普段とほぼ変わらないけど、声がとても申し訳なさそうなので、
[いっ、イヤイヤイヤ大丈夫ですっ!あははっ!!]
もっと熱くなる身体に耐えられーードンッ。
[あっごめん葉太郎くんっ!]
ぶつかった先に目を向けると、
[ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー]
葉太郎くんがボーッとしていた。..超可愛い。
じゃなくて!!
[葉太郎帰ってこいっ!]
隼人さんが葉太郎くんの肩をガクガク揺らして葉太郎くんあばばばばば。
[おっ、おうッッ!]
葉太郎くんがニッと笑った。大きく開けた口から八重歯がちょこっ
と見える。か わ い い
葉太郎は思った。
なんかあいつ、さっき変だったぞ??いや、ホストの時も、1日に1回は問題行動起こすけど...。
プルルルルルッ
[あ、す、スウさん電話鳴てます!!!]
と、着信音に即座に反応した私は、手をビシイイイィッとスウさんのスマホに差し出す。
スマホは、スウさんらしい、深い青色だった。
[....あ.........りが..............とう...................]
いえいえー、と私が早口で言った後、スウさんは外に出た。
ドアが閉まる音を聞き、隼人さんはハアーッとため息をついた。
[スウ、なんでたまに山田のこと抱きしめるんだろ?]
[えっ、あっ、はあ!]
隼人さんが唐突に、抱きしめるなんて言葉言うからギックリしてしまった。
顔!血ぃのぼるな!!顔赤くなりたくない!!と気にするほど真っ赤になっていく顔を下に向けて隠す。
隼人さんの視線が恥ずかしい。と、ふと、隼人さんが動いたような気がして、
[それって、フェアじゃなくない?]
[えっ?]
フェア?
チラッと上を見たら、隼人さんの顔!
隼人さんが私のマヌケな顔を見て、あはっ、と爽やかに笑う。そして、呟いた。
[俺もウカウカしてらんないなー..]
[え゛ッ!?]
はっ。
しまった、つい大きい声が..!
それって、どういうーー