第14章 夜のプリンセスの化身 ーーーーー全員
[うお····]
そう呟いて、パチッと目を開けたらおばあちゃん家の私の部屋の天井。あれ、そういや、あのあと··?
[っ!]
私はオデコに手を当てた。[熱··治ってるっ!]
寝たからかな、良かった。その時、ドアをコンコン。
[鈴ちゃ~ん、大丈夫かね?][あ、おばあちゃん!遅いよ迎えにくるの!私の心臓持たないよ!?]
と抗議して、いつもなら家がガタつく程怒るのに、今日は比較的穏やかな気持ちの日なのか
[これ。鈴ちゃんにだって。]
スルーかい、と思いつつ私は何?とビニール袋をおばあちゃんの手から受け取る。
ガザサッ、と中を開いた。
[···っ!スウさんから!?]
と思わず声を出してしまった!おおおおおと、男の人から手書き手紙&ーー[わっ··アイスとかのど飴とか栄養ドリンクとか···!!]差し入れ。
[もういらないかね?熱治ってそうだし]
と言ったおばあちゃんを今度は私が無視して、いや、耳に入らず手紙を開けた。そこには、綺麗な習字みたいな字が少し。
お大事に。
たった四文字。
私は手紙を折りたたんだ。[短過ぎて嫌だったのかい?]
[ううん。これは私の飴の箱に入れるの!]
[····へぇ··久々に出すんじゃない。··あのcandybox]
[発音!巻き舌現役だねおばあちゃん!いや何か確かにそっちの方がきゃわいい感じがするから今度からそう言お!!]
私は机の上にある3段の気に入っている小さな棚の引き出しを開けた。
私は人からもらった大切なモノは、友達に誕生日にもらった飴が入った固い透明の箱っぽいの、きゃんでぃボックスに入れてときどき開いて見ている。心がジンワリするモノばかりだ。
[本当に久々に見たけどやっぱり良いわ~]
と、おもむろに私はどの宝モノよりもギラッと輝く何かの欠片らしきモノを手に取った。
[おばあちゃん、私宝モノ誰にもらったのかとか明確に覚えているんだけど、··これだけ、思い出せないの。]
おばあちゃんはまあ興味無いのか当然ながら無言。
この欠片はスンゴイギラギラしててモノ系ではお気に入り堂々の第1位。手紙系は全部1位。
[これ、ちっちゃい頃自分で草源とかで取ったのかなあ。でもそうだったらこんな思い入れな[鈴ちゃん]