第12章 熱気の中で ーーーーーーーホストナンバー5
再び訪れる沈黙。
[··うん。]
と、怖い雰囲気隼人さんが口を開き、思わずビクッとする。
[まぁ、くくは寝相スッゴク悪いって菜太郎が言うくらいだからそうなんだろうけどっ!]
と、明るい口調に隼人さんが戻った。ホッ。
私の窒息しそうな程苦しいフォローが通じた····!!ヨカッタッタ!···何か凄く···眠··く···
[エッッ、オイ隼人[だから、こんな事が金輪際起こらないように、ルールを決めよう!!]
[オーッッ!!···??山田ッッ···て寝てるッッ]
と、葉太郎がびくーっとしたところで、隼人がくくの肩を掴み、
[Oぅ???]
掴んだ美男子は、ガッとやや激しくくくの胸ぐらを掴む。
[今回はフォローしてくれた山田に免じて許すけど、今日みたいにやましい事少しでもやったら山田のいない所でブチのめすから]
と、隼人はくくに顔を近付け、長身で興奮する変態を上目に睨む。
それは獲物を盗られて静かな怒れる豹のように鋭い目つきだった。
[オイ隼人ッッ、やめろくくは喜ぶから意味ねぇぞッッ!!]
と葉太郎は大声で言う。
[まぁ、気持ちは腐りそうな程分かるが]
と、葉太郎も眉を上げてギュッと手を握る。そして、ゆっくり手を緩めた。
[分かって言っているんだよ葉太郎。]
と乱暴にくくの胸ぐらを放す。
[········し·······················]
[スウっ?[···彼····女·················]
とスウは彼女に視線を優しく向ける。
[ごめん、スウ。スウの言う通りだね、皆、彼女も疲れているだろうし帰ろうっ!ルールの話は明日だ]
と、興奮している美変態、相変わらずツンとしている菜太郎、隼人がドアの外へ出た。ガチャンッ!
[ッハッッ!!]
その音に目を覚ました―ー葉太郎が。[オレ寝て···んッッ??]
彼の横に、彼女の寝顔があった。
[フふぅうううふんッッッ!!!]
と楽しそうに鼻歌をするくくに、腹の底から苛ついた隼人。
カガタッ![!?]隼人が敏感に反応。ベッドから落ちた音だ。
[山田っ[···大··丈夫····················]とスウが止めた。
[···········]