第7章 新しい環境に溶け込もうとしている今
それからも父を一生懸命に探したけど見つからなかった。
この日は諦めて私はジャック達と一緒に車の乗り込んだ。
「そう焦るなって。日はまだ長いんだからな。」
ジャックがそう言って私にフライドポテトを差し出してくれた。
「あそこのファーストフード店で買ったんんだ。食べたら絶対に元気が出ると思う。」
「ありがとう。」
私はかみしめてフライドポテトを食べた。
★★★
翌日、車内で目を覚ましてサラダを食べた後はパーキングのトイレに入って洗面台を借りて顔を洗って髪をとかし、歯を磨いた。
「はぁ~さっぱりした。」
私はジャックが言っていた昨日の言葉を思い出していた。
「あきらめちゃダメだ。絶対にパパはどこかにいるはずよ。アメリカのどこかに・・・。」
ジャック「ロサンゼルスに行くぞ!」
「やった!」
車内ではみんなの喜ぶ声が聞こえる。
「やったな、エミリー。」
ノアとも随分、打ち解けた。
「どうしたノアよ~最初はエミリーが来た時は不貞腐れていたくせに!」
メイソンが囃し立てる。
「うるさい!あの時は・・・。」
私は2人のやり取りに思わず笑ってしまった。
「そこは笑うとこじゃねーだろ?」
ノアがムッとして言った。
「あはは、だってあの時と態度が違いすぎるんですもの!」
「なんだとぉ~!」
「こらっ、喧嘩はやめなさい!」
「喧嘩じゃねーよ!」
ジャックの注意にまたムッとしたノアがなんだかかわいいなと思った。
「このままロサンゼルスに行くぜ!トイレ休憩したい奴は言ってくれよ。」
「はーい!」
皆は車内の中で楽しそうだった。ベンジャミンはスマホで音楽を聴いているしメイソンはノアと言い合っているというかじゃれ合っている。私は窓から外の景色を見ていた。
この日はニューヨークを出てロサンゼルスに向かうことにした。