第6章 5月。
木の軋む音がしてベッドが揺れる。壊れちゃうんじゃないかという思いが一瞬頭を掠めたけど、突き上げられてどうでもよくなる。
「唯さん、好きだよ……ずっと、こうしたかった」星夜の甘い声は絶えず私を煽って、指は教えた通りに快感を引き出す。
こんなに余裕がないのは私だけ?
悔しいくらいに感じてしまうのに、20歳の星夜は平気な顔。
「またっ……いっちゃうっ……」
大きく仰け反って登りつめた時、手に何かが触れた気がして部屋が暗闇に包まれた。
「わぁ……あの時と、同じ……」
星夜に覆い被さって動けない私は、大きな手にほっぺを挟まれて唇を奪われた。
「星座の位置まで同じだね。やっぱり唯さんも、忘れてなかったんだ」
弾んだ声で起き上がった彼に引きずられて、今度は私が下になる。
私が3ヶ月もかけて作ったブラックライトの星空は、今日も変わらず光ってる。いつもと違うのは、私の上にいるのが星夜だってこと。