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激甘エッチなショートストーリー。

第5章 4月。


「んっ……おにぃ……ちゃん、ダメっ……」
押し退けようとしたはずなのに背中がソファに受け止められる。頭を押さえつけられて、唇を離すことは許してもらえない。
長い長いキスの後、酸素を求めて喘ぎながら私は声を絞り出した。
「はぁっ……はぁっ……何で……?」

いつも優しかったお兄ちゃんは、獣みたいな瞳で私を見る。別人みたいで怖いのに、胸のドキドキは止まらない。
「俺のこと好きだってことは解ってんだよ。イタズラ心であんなこと、するわけないだろ。シーツ血塗れにしやがって……初めてなのに乱暴だったな。痛かっただろ?……今日は、優しくしてやるから」

喋りながらでも手を休めることはなくて、まくりあげられたTシャツが頭から抜かれる。
下着の中に冷たい指が侵入してきた。
「あっ、お兄ちゃんっ……私たち、兄妹なんだよ……」
一番言いたくなかった言葉。
でも軽い気持ちでこんなことするわけにはいかない。
あれは一度きりの嘘。兄妹に戻らなきゃ。

動きが止まって、溢れ出した涙はお兄ちゃんに食べられた。
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