第2章 1月。
「唯が家に来て手を出さないなんて無理だよ。でもさすがにこれ以上はしない。喉乾いただろ? 何か取ってくる」
階段を降りていく後ろ姿を見送る。確かにキスしたまま最後までなんて酸欠になって気を失っちゃいそうだけど。
新一君、自分は満足しなくてもいいんだ。ひどい、なんて言ったけどやっぱり優しいんだ。
ふふっ、と1人笑ったら、リズミカルな足音がして扉が開いた。
「下、誰もいなかった。気を使って出掛けてったんじゃない? さ、続き続き」
「んんっ……あっ……待って……」
ベロア生地のお布団はあっさりと剥ぎ取られ、新一君が覆い被さってきて唇を奪われる。
オレンジジュース味のキスに酔っていたら、いつの間にか下着だけになった新一君の手が胸をまさぐってくる。
突起を摘まんだり撫でられて、一度鎮まった熱が呼び戻された。
「はぁっ……だめっ……気持ち……いいよぉ」
自分でも驚くような甘い声が出て、新一君を誘ってしまう。
「もっと気持ちよくなろう? 俺も、一緒に」