第4章 3月。
「あっ、んんっ……賢一……さん、優しくしなくていいから、んっ、はぁっ……抱いて、はぁっ、欲しいっ……」
自分から唇を重ねておねだり。恥ずかしいのに、彼の手を一番恥ずかしい部分に導く。
痛いぐらいに激しくして欲しい。賢一さんのものになれたんだって実感できるように。
「濡れてる。さっき初めてイったばかりなのに、エロい身体。」
笑いを含んだ声で彼は指を差し入れる。
思いの外大きく出てしまった喘ぎ声に、「ヤバい、興奮する……」彼が呟く。
静かな部屋に響くくらい水音を立ててキスをして、立ったまま指でかき混ぜられる。中のどこを擦られても気持ちよくて、腰が抜けてしまいそうな私は彼の背に手を回す。
「あっ、あぁっ……はぁ、はぁっ、またいっちゃうから、お願い。お願い。もう、入れて」
さっきみたいに気を失うわけにはいかないの。
賢一さんにも気持ちよくなって欲しいの。