第11章 10月。
会場はホテルの一室で、人数は全部で40人。男女比はちょうど半分で、女の子はチケットと引き換えに部屋のキーをもらう。
カップルになれば部屋ですぐに行為が出来るように、という配慮らしい……。複数人での行為ももちろんOKだけど、これは必ず着けるようにと、男性に小さな包みが配られる。
……何で来ちゃったんだろう。
女の子に囲まれる達也くんを目の当たりにして怯む。
やっぱり場違いだったんだ。
その上、私の肩は見知らぬ男性ががっちりロックした。
「ねぇ、行こうよ。君慣れてなさそうだし、まずはマンツーマンでいいよ」
名前も知らない男の人は、お尻に手を回して私を立たせようとする。