第9章 8月。
人目につかない茂みの中で、私たちは抱き合った。
1日だけなの……?
1日だけなら、せめてずっと抱き合っていたい。
「んっ……んっ、みつ、るくんっ、好きっ」
私の方から覆い被さって唇を奪う。一瞬拒んだけど、困った顔で彼も応えてくれた。
もう離れたくない。
ずっとずっと、一緒にいたい。
充くんの手が私の胸を撫でる。2年も放っておかれた身体の反応は予想以上で、私は快感に震えて太股を擦り合わせた。
そっと下着の中まで指が入り込んで、遠慮がちに突起に触れる。
充くんが私を抱く時は優しくて、いつでも私の方から刺激をねだってた。
「指、入れて……かき混ぜて、欲しいの……」
覗き込めばすぐに見つかっちゃう植え込みの影。誰かから見えちゃうと思ったら余計に興奮する。
充くんの幽霊とセックスしてる私は、周りからどういうふうに見えるんだろう。