第9章 8月。
これは妄想なのか、夢なのか、現実なのかわからないままに快感を求める。
ジーンズの金具を下ろして取り出したものを咥えた。
こんなに積極的にしたことなかったのに。
あんまりにも充くんが欲しすぎて、私おかしくなっちゃったのかもしれない。
「あっ……唯」
充くんが小さな声を上げた。
掌で支えながら口をすぼめて上下に動かす。先まで硬くなったものから透明の液体が滲んできた。
「はぁっ……唯、だめ、だよ……」
今更だめもないでしょ。
どうせ幻なら、今だけは全部忘れたいの。
「じゅっ……んっ……んっ」
激しく頭を動かしたら、口の中のものがドクドクと脈打った。
「唯、だめっ……出るっ」