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とうらぶっ☆続

第3章 暗れ惑う



18

大広間には、男と刀剣男士、そしてこんのすけと政府の三人の役人がいた。

男の額や首元には手当した後があり、この場に居合わせている刀剣男士たちも包帯や湿布をあらゆるところに施されていた。
応急処置を施したのは政府の者たちで、一刻を争う現状に手入れをしている時間はないと判断してのことだった。

男はそれにわざとらしく機嫌を悪くしたが、それを咎める視線がいくつもあるのに気がついてただやり場ない感情を持て余していた。

「では、現状を確認させていただきます」

一人の男性がそう言って、つらつらと一枚の紙面を見ながら大雑把な経緯を掻い摘んで確認する。

「今回雪様が保持する本丸に来た審神者見習い、審神者名柚子が歴史修正主義者側の人間であることが判明。呪具を用い一部の刀剣男士が術をかけられた状態に。戦闘の末粟田口派の短刀、五虎退が人質に取られ逃走経路の確保を要求。要求は拒否。そこで我々の到着。我々が到着したことでゲート及び本丸の空間が開け、そこから五虎退を持ったまま逃走」

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