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とうらぶっ☆続

第3章 暗れ惑う



応急処置を済ませると、男は次にすべきことのために指示を出す。

「乱、一期の様子を見てきてくれ。見習いの部屋のそばにいるはずだから」
「分かった」
「石切丸は青江と蛍丸が中庭にいるはずだから、合流して呪いがかかっているものを見てほしい」
「出来れば、呪いがかかったものを一箇所に集めてくれないかい?」
「分かった。長谷部、国広、それから倶利伽羅と骨喰は中庭で動けるものを連れて、気絶してるやつらを手入れ部屋まで運ぶようにしてくれ」
「了解した」
「俺は中庭で傷のひどい刀剣男士の応急処置をしてるから、何かあったらそっちに来てくれ」

男の言葉にそれぞれが頷き、その場を散る。
男も中庭に向かいながら、果たして柚子の処置をどうするか考えていた。

恐らくこの本丸からは出ていないはずだ。
逃げ場はないから、どこかにいるはずなのだが一体どこ隠れているのか。
下手に刺激してまた術をかけられるのは避けたい。
幸い、歴史修正主義者の気配はもうなくなっていると言っていたし、少女一人ならば何とかできるはずだ。

しかしその考えが甘かったことに、数瞬間後、男は気づかされる。

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