第12章 硝煙
ちなみに男の膝の上には小夜左文字がちょこんと座っている。
男が半ば無理矢理座らせ可愛い可愛いとしていれば、今剣が頬を膨らませて男の背に乗っかってきた。
「小夜ばかりずるいですよ!」「…うん、でも、もう少し」
はい、今日も俺の天使たちがかわい〜〜〜。
見兼ねた秋田藤四郎が「主君、その次はボクですよ!」と嬉しそうに言うのも、「な!ず、ずるいですよ!僕だって主君に構って欲しいのに!」いい子でいようと努めるも他の子に先越されて拗ねてしまう平野藤四郎も、本当にかわいくて仕方がない。
この賑やかさ、久しぶりだなぁ。
じ〜んと余韻に浸っていれば、いい加減へし切長谷部の堪忍袋の緒が切れた。
「話が進まんだろ!少しの間でいいから静かにできんのか!」