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とうらぶっ☆続

第12章 硝煙



灰になったふたりは、小さな小さな箱に収まった。

その小さな箱を手に、男はヘリコプターで目的の海へと向かう。
鶴丸国永は初めて乗るヘリコプターに目を輝かせ、山姥切国広はその揺れに終始酔っていた。
男は小さな箱を抱えながら、ただぼぅ、とローター音を聞いていた。

目的の海上空へ着くと、その美しい景色に自然とため息が漏れた。
それは鶴丸国永も山姥切国広もそうらしく、ただただその光景に息を呑んだ。
驚いた、という鶴丸国永と頷く山姥切国広を横目に、男は遺骨を撒いた。
さようなら。小さく呟いて、落ちていく灰を見つめる。
目的を達成した三人は、そこからどこに寄るでもなくまっすぐ本丸へと帰った。

本丸へ帰ると、とりあえず主は休めと再び布団へ押し込められた。これには流石に抗えず、大人しく休息を取るため瞼を下ろした。

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