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とうらぶっ☆続

第2章 審神者見習い



「おう。山姥切も、久しぶりだな」

白城がそう言って豪快に笑うと、山姥切国広もああ、と返事をする。

「相変わらず、お前のところの山姥切はいい刀だ」
「…そりゃあ、俺の相棒なんで」
「おれんとこは、どうもだめだ。未だに部屋の隅できのこを生やしとる。まあ、それも一つの個性だ、面白くもあるがな」
「ははは…」

男は白城の言葉に苦笑いを返す。
はっきり言うと、男は白城が苦手だ。
会えばすぐに挨拶代わりだとセクハラ紛いなことをしてくるのも、笑い声がでかいのも、その豪快さも、嫌いではないがどうも苦手である。

「それで、お前さんはまた何でこんなとこに?」
「審神者見習いのお出迎えですよ」
「そうかそうか、お前の本丸も成長したなぁ」
「まあ、白城さんが初めてうちの本丸に来た頃に比べれば」
「そうだよなぁ。あんときゃ、お前さんもまだ若かった」
「失礼な、今だって白城さんよか若いです」
「お、言うねぇ」
「そういう白城さんは、また何でここに?」

男が問えば、白城は数度瞬きをしたあと、護衛として連れてきている蜂須賀虎徹と目を合わせた。

「だめだよ、主」

凛、とした声で、蜂須賀虎徹は言う。
男はその一言で、他言してはならないような任務を白城が請け負っていることを理解した。

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