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とうらぶっ☆続

第7章 相まみえる



「目が覚めた?」

聞き覚えのあるものよりは、幾らか冷たくて低い声。
反射的にばっと顔を上げると、そこには柚子がいた。

「柚子ちゃん…」

男が彼女の名前を呟けば、柚子は嘲るように笑って、男を見下した。

「柚子ちゃんだなんてやめて。甘くってヘドが出そう」
「………」
「……、本当に来るなんて、バカじゃないの」
「来いって言ったのは、君だろう」
「それでも、来るなんて思わなかった」

柚子のつぶやきに、男は思わず言葉を失う。
まるで、来ることを望んでいなかったみたいだ。

この少女が分からない。
なぜ、そんなに苦しそうな顔をするのか。迷い子のような顔をするのか。

ふと、頭の中をよぎる記憶があった。
彼女が見習いとして、本丸にいた日々のことだ。
あの中にいる彼女は、すべて偽りだったのだろうか。
そうじゃないと思うのは、男の願望にしか過ぎないのだろうか。甘さ故なのだろうか。

「きみは…」

思わず、男は柚子へと声をかけた。
一瞬の戸惑いのうちに、柚子は男の言葉を遮る。

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