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とうらぶっ☆続

第7章 相まみえる



手首には手枷と、それに繋がっている鉄の鎖。見てみれば両足と、首にも鎖が繋がれている。
どのくらいまでなら、行動できるだろうか。
試しに立ち上がろうとして、がくんと下に引っ張られる感覚。膝立ちが限界か。
鉄格子には手が届くが、鍵がかなり上に設置されていてこれでは届かない。徹底されているな。

次に懐を確認する。
手を偲ばせると、そこには三日月宗近から受け取った髪飾り。
それから、にっかり青江に持っていくようにと言われていた折れてしまった薬研藤四郎。
取られたものは何もなさそうだ。

ぴちょん。

そういえば。
音が鳴って、上の方を見上げる。
さっきから上から水滴が滴っている。ということは、ここは地下である可能性が高い。

そこまで状況整理を終えて、男は大きなため息を吐き出した。

「あー…、喉かわいた」

とにもかくにも、自覚して仕舞えば喉の渇きが気になる。
先程から唾を飲み込んでいるが、効果はイマイチだ。

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