第5章 友達以上は、何て言うの
えっ、なんでここでいきなりそんなハブき方を…!
驚いて素早く安田さんを見ると、安田さんの顔が近づいてきた。
そして
安「しぶやん、その方が喜ぶから」と耳打ちしてきた。
?
どういうことだろう??
案の定、メンバー全員がいると分かった瞬間、霄ちゃんは拒否した。
やっぱり言わなくて良かった。
逃げれないように手を繋いだまま靴を脱ぎ入ろうとすると、なんとか手が離れないかと、もう一方の手で俺の手を引き剥がそうとする。
小さく、無理・嫌だとつぶやくように言いながら、壊れた玩具のようにイヤイヤと首を横に振っている。
「霄ちゃん」
呼びかけても止まらない。
ここは「可哀想なことをした」とか反省をするべきところなんやろうけど、
可愛い
眉を寄せながら涙目にまでなっている姿はなんとも小動物のようで愛らしく感じる。
亮が冷たく突き放すような言葉を言う。宥められている亮を諌めるように少し睨むと、子犬のような目をして反らす。
…ほんまに亮はギャップがすごいな…。
霄ちゃんも、自分がここで駄々をこね続けると迷惑がかかると観念して靴を脱ぐ。
座ろうかとテーブルに目を向けると、まるで合コンかのような座り方をしている。
なんでやねん
やんややんや言うて結局、霄ちゃんと向かい合うようにして座る。
…なんやこの、むず痒さは…
乾杯するとプレゼントの話に。
霄ちゃんは、渡すの最後と言われ、ヤスの方を勢いよく見る。
そこでヤスが霄ちゃんに顔を近づけて何かを耳打ちする。
…キスするか思うくらいのモーションやったからちょっと腰浮かしてもうたやろがい…!ヤス覚えとれよ!わざとやろ!この!!
丸「じゃあ僕からやねぇ~、はい!!」
マルが自分の後に置いてた袋を体をひねって取り、元の体勢にもどる反動に勢いをつけ、ブォンッと風を切る音をさせ、袋を差し出してきた。
「っぶな!」
咄嗟に亮の方に身を反り避ける。
お、おぉ…!と亮が俺の体を急いで支える。
丸「開けてっ☆」
「開けてっ☆ちゃうわ!危ないやろ!www」
俺の体ふっ飛ばす気やったんか!!
言われた通り、袋から和紙で出来た小袋を開けると、パワーストーンが出てきた。