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delivery start【KJ∞】

第4章 お友達って、


ボーリングオール当日…

「今日、駐輪場に見たことない自転車あった!」
と先生が言ったので、
「あ、それ、私のですよ!」

ボーリング場に行くために自転車できたのだ。何回か自宅からこっちまで来たことはあるが、遠い。

「綺麗な色だね~なんで今日自転車?」
事情を話したが、なんとなく、渋谷さんの家に泊まるというのは伏せといた。

「うっわ、キツ!」
「浪花、明日ハサミ持てないんじゃない?w」
三河も会話に参加し盛り上がる。
わたしもハサミ持てなさそうっていうのは薄々思っている。
「明日、バリカンだけで済む犬に当ててください…」










「浪花ちゃーーーーん!ボーリング行こ!」
バイトも終わり、お店で夕飯も済ませた頃、今日はもともと休みだった井浦くんと緋苅くんが来た。
最近入った、2人と同じ学校の吉田くんは一旦帰ってからボーリング場に来るらしく、年下の藤村くんと中田さんはお店を閉めてから、野森さんも他店のヘルプが終わってから、ということになっている。


自転車でボーリング場につくと、全員が集まるまで時間があるとのことで、1階のクレーンゲーム等があるところで時間をつぶした。井浦くんと緋苅くんはパチンコやらスロットにはまっていて、待ち合わせ前にもしてきたというのにまたそっちへ向かって行った。
手持ち無沙汰になったわたしは休憩がてら、壁に沿って置かれたベンチに座った。

今日、お泊まりということで、下着だけは替えを持ってきた。ほかの着替えはまぁ、今着ているのを着ればいいかな、みたいな。

一時するといきなり、前が暗くなり、顔の横を風が切り、後ろの壁と何かがぶつかった。
「びっくりした?」
ニヒヒッと井浦くんが笑う。
「井浦が浪花ちゃんに壁ドンした!写真撮って藤村に送ってやろ!」
「…めっちゃびっくりした」
と上を見上げる。
わたしは座ってるので立ってる井浦くんの顔は見上げないと見えない。
井浦くんは身長がわたしと変わらないのだ。

カシャッカシャッと緋苅くんがケータイで写真を撮っている。
「なんで藤村くん?」
「あいつ、浪花ちゃんのこと好きだもん」
…またそのネタか!
「もうそのネタやめたげなよ…」
藤村くんがバイトに入ってからというもの、そのネタを持ち上げてくる。

「じゃあそろそろ上に上がりますか~」
そろそろ集まるというので、先に場所取り。
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