第7章 隠しきれない。
「おはようございます〜」
「おはよう〜って、あ!霄ちゃん!大丈夫なの?!」
「大丈夫、ですよ。多分。」
まだ至るところが痛いが、
動けないこともないので登校してきた。
「でも貧血で倒れたんだし…」
「いや、貧血じゃないですけどね。」
「えっ、そうなの?!」
「階段から落ちたんじゃなくて、階段から落とされたんです。まぁ、誰がって言わなくても現状からしてわかりそうなものですけど。どうせ本人も認めないだろうから言わないでおきますね。」
淡々とわたしが述べたことについて、
先生が唖然とする。
「…もしかして…」
「ま、取るに足らないことですね」とだけ笑い、教室に向かう。
まだ先生は言いたいことがあったようだけど、多分無駄だから。
ごめんね、先生。
教室に上がると、三河がもう着いていた。
「うわっ!来たの!」
「うわって何よ〜」
いててて、と言いながらいつもの席に行く。
「いろんな意味で大丈夫?」
わたしを気遣いながら言う。
「…体以外は大丈夫」
「そのー…某Sさんとは?」
某Sさんとは、すばるさんのこと。
「それがですね…わたしが寝てる間にお姉ちゃんがわたしのケータイから某ブルーさんにメッセージ送ったらしく…今までのこと、全部知られてしまってた」
「お姉さんファインプレーじゃん」
ポンッと肩をたたかれる。
「いでっ。やめてよ…痛みが響くから…
ファインプレーって言っても、某Sさんが心配性だからって言わないでおいたのにさぁ」
「思ったんだけどさぁ
某Sさん、心配性なのは浪花にだけって言ってたんでしょ?」
あのときの話も既にしてある。
(説明が下手くそだから説明する時は全部話すことになってしまうわたし。)
「うん。言ってた」
「それってさぁ、友達っていう枠、越えてるよね?」
…え
「や、でも、ほら、数多くいる友達の中でわたしがいちばん頼りないとかそういう意味…」
「じゃなくない?
ウチ的には違う意味だと思うけどなぁ…
立場が立場だからとかで言えないだけで、浪花のこと、好きなんじゃなーい?」
言ってる途中でニヤニヤとしだす。
「…友達として?」
「ばか。友達として好きなんじゃない?って言う時にこんなにニヤニヤしませんー」
ニヤニヤしてるっていう自覚あったの