第4章 二宮和也という金の亡者
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私たちは誰にも言わずに会場まで足を運んだ。
その会場は結構大きくて、単なる地域イベントとかでは
ないようだった。
まぁ、2百万だしなぁ、笑
『なんか、全く緊張しませんね。』
「そこはお前、緊張してきちゃった。和也くん。頑張ろうね。だろ?」
だれの真似だろう。
彼の元の声をさらに高くした裏声だった。
「まぁ、2百万取れればどうだって良いけど。」
と彼は、鼻で笑い本音を漏らした。
私はそんな二宮さんをなんだこの人というような
目で見ながら。
本音で返した。
『正直、とる自信しかないです。』
それは、紛れもない本音だった。
私は本当にそう思っていた。
だって、
二宮さんは客観的に見たらイケメンで、
私だって胸を除けばいける方だと思うし。。
あの松本さんにも誉められたもんねっ。
誰も聞いていないのに心のなかでそう呟いていた。
「俺もだよ。」
私をなだめるように言った
彼はゲームをやるときと同じ目で、
私を見ていた。
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