第3章 はーどわーく(1)
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私はあくまで“雑用”なので
断ることも出来ず。
私からしたら大人過ぎるのではないかというほど
胸元のガッツリ開いたドレスを着るとこになる。
こんなものを会社の中で着るのは
とてつもなく恥ずかしくて、
身を縮めて松本さんのもとへいくと。
「猫背にならないで。」
と、
私がわざわざ胸を張らないようにとしていたものを
ぐいっともとに戻した。
その瞬間松本さんは目を見開いて。
「意外と…」
と私の胸に視線を向けて言う。
「胸ないんだね。」
『うるさい』
予想外といったように違うドレスを渡す。
これもこれで悲しいんだけども。
私が気を取り直して新しいドレスに着替えると。
松本さんはまた360度私の周りをまわって
「うん。合格」
と、椅子にどすんっと腰をおろした。
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