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スピード恋愛【テニプリ】

第6章 ライバル登場?




「なんか男と一緒に暮らしてどーたらこーたらと・・・」



「・・・・・・」



(なんてことを・・・)



越前がジトッと僕の顔を見つめている。



「・・・同居してるんすか?」



「・・・なんで?」



(何と言おうか・・・)



正直に言っていいのだろうか。


彼女の父親から大体の説明を受けているなら、本当のことを言っても何ら不思議には思わないかもしれない。


だが、もしそれを誰かに広められたら・・・


・・・越前に限ってそんなことないかな?



「なんかまた来そうな雰囲気だったんで」



「そう・・・」



「教えてくれないなら彼氏がいるってバラしますよ(笑)」



「・・・・・・」



なんで昨日あんなこと言っちゃったんだろう・・・


少し・・・いや、結構後悔した。



「・・・姉さんが」



「姉?」



「姉さんが拾ってきちゃったんだよ。だから、僕が彼女が帰るまでの御守りとして部活にも・・・」



「じゃ、彼氏ってのも嘘っすか?」



「・・・そうだね」



越前、これ以上は話が複雑になるから勘弁してくれないかな?


そう思って懇願の意を込めた視線を送るが・・・



「あの人の父親、テニス界に結構関わってるんすよね」



「・・・うん」



「あの人に近づけば誰か強い奴と戦わせてもらえるかもしれないし・・・」



「・・・越前?」



いつもの彼と何か違う気がした。


嫌な予感がする。



「これからは、俺も先輩の家に行っていいっすか?」



「・・・桃の家じゃなダメかな?」



「あの人連れてくるならいいっすよ」



「・・・・・・」



「どうなんスか?」



越前の小悪魔のような微笑みは、僕の心を見透かしているようで少し怖かった。



「僕の一存で決めれることじゃないよ」



「じゃ、先輩の家で」



勝ち誇ったような笑みを浮かべ、さよならと言って走って行く越前。


(こりゃ困ったな・・・)



その後ろ姿を見送りながら、僕は今後の事を少し心配した。


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