第2章 学校
【ルネSIDE】
うわ~・・・
やっぱり緊張した!
フランスよりもみんな身長が小さいからか、周りがよく見える。
(皆の顔が私に向かってるって、すごく意識しちゃうよ~)
しかも、肝心の周助君も席に着くまではじっと私の事を見てたし・・・
(・・・怒っては、無いよね・・・?)
彼には何も言わずに転入してきたから、困惑はしても怒りはしないと思うけれど・・・
・・・ちょっと不安。
学校でも、彼は落ち着いた感じだった。
私の方はたまに見つめているけれども、視線が合わない。
やっぱり関心が無いのか・・・
・・・・・・
なんだかがっかりしている?
別に私相手に表情を変えなくたっていいから、ただポーカーフェイスをやめたところを見たいだけで・・・
思わず彼の方を見る。
ノートを書いている彼の横顔が、陽に当たって輝いて見えた。
(綺麗・・・)
思わずそう思ってしまう。
男のくせに。
フランスにも美男子はいたわよ。
でも、優しすぎて少しつまらなかった。
彼は何?
ミステリアスっていうのかな。
きっと、私には一生かかっても理解できない生き物・・・
それを、少しでもいいから知りたい。
ただそれだけの気持ちで。
彼を見つめていると、心臓が締め付けられた。