第2章 〜Rute 越前リョーマ〜
「ありがと。リョーマ大好き」
つい勢いで言っちゃったけど、そう言えばリョーマからまだそういう言葉聞いてない。
リョーマがそうじゃなかったら、私馬鹿みたいかも。
でも。
「…俺も」
顔を手で隠して、そっぽを向いた彼は耳まで赤くなっていて。
胸がどくんと跳ねた。
「リョーマ…?」
「っ、可愛すぎ」
そんな言葉とともに、唇が重なった。
なんか久し振りな、気がする。
此処のところ、勉強ばっかりしてたから…本当に何も無くて。
人と付き合った事の無い私は、そんなものなのかなって思ってた。
でも、この胸からせり上がってくるような熱は何?