第2章 〜Rute 越前リョーマ〜
「ほんと、何でも出来るよね」
何故か少しご機嫌斜めなリョーマを椅子へ追いやって、お茶を淹れれば、立派な食卓の出来上がり。
とはいえ和食って作るのは結構簡単なんだけど。
「ふぅん、まぁまぁだね」
まだまだだねって言わないってことは、そこそこ美味しいって意味なんだろうか。
ほんと素直じゃ無い。
「ねぇ、さっき本棚見たんだけど。あそこのって全部読んだの?」
「うん、読んだけど…」
「…英語、ドイツ語、フランス語、ドイツ語、韓国語、中国語…他にも色々あったけど」
「暇だったから、全ヶ国語制覇でもしようかと思って」
「…暇だったから、でやる事じゃないでしょ」
やれやれと肩を竦めるリョーマは、何だかんだ言いながら全部食べてくれて。
「おかわり」
「肉じゃがはまだあるけど」
「じゃあそれも」
大食漢なのは変わらない。