第2章 〜Rute 越前リョーマ〜
「ねぇ、お腹すいた」
首元に腕を回して耳元で囁くリョーマは、今日はバイトは休みらしく。
寮に他者を入れてはいけないという決まりは無いから、今日は私が自炊してる。
何故か学園の敷地内にスーパーが存在するうちの高校は、かなり自炊を推奨していて。
何でも手に入るから、基本何でも作れる。
「、無視?」
不服そうな声とともにカリッと耳を齧られて、びくりと身体が跳ねる。
「ちょっ…リョーマ!もう直ぐだから、少し待ってて?」
アルバイトで話す機会が少なくなったせいか、何処と無くスキンシップが激しいのは気のせいだろうか。
「やだ。の反応可愛いし」
囁いて、今度は首筋に舌を這わす彼。
背中がぞくぞくするのに耐えながら、料理の味を調える。
「あ、お魚焼けた。リョーマ、離して?」
「やだ」
「もう、焦げちゃうよ」
「ちぇっ」
渋々ながら解放してくれたリョーマに微笑みつつ、𩸽をお皿に移し、肉じゃがを取り分ける。お浸しの味を整えて、ご飯を盛れば、完成。