第2章 〜Rute 越前リョーマ〜

「リョーマは、好きな食べ物なんなの？」


「俺、和食かな」


「なら今度作ってあげるね」


「マジ？サンキュ」


嬉しそうに目を輝かせるリョーマ。

でも本当に私の事好きなのかどうかまだ良くわからないんだけれど。


「ヘイお待ち！」


どんっとテーブルに置かれたのは、絶対無理でしょってレベルの特盛ラーメンと、トマトペーストの香りが芳醇な、ラーメン。

リョーマが食べられるのかどうかは胃の小さい私にも同じ問いが返ってくるわけで。

取り敢えず箸を割ってレンゲでスープを一口飲んだ。

あ、普通に美味しいかも。


私は頑張って全部食べて。

ちょっと身体が重いことに不快感を感じているのに。

リョーマはけろっとしていて。


「リョーマ凄い食べるね」


「これぐらい普通だけど」


「太らないの？」


「動いてればね。あ、なら卓球やろうよ。今度こそリベンジ」


「拗ねないでよ？」


「じゃあ、コツ教えてくれる？」


「良いよ」


結果は言わずもがな。

でも、前にやった時よりも、ずっと上達したリョーマに微笑んでしまう。