第2章 〜Rute 越前リョーマ〜
翌日。
授業が終わって放課後。
マネージャー業をしていると、ひょっこり菊丸先輩が現れる。
「ねね、ちゃん。おチビと付き合い始めたって本当かにゃ?」
「え?うん」
「「「えええ??!!」」」
大声を上げたのは忍足謙也先輩と丸井先輩、向日先輩。
「菊丸先輩、誰に聞いたんですか?」
「おチビだよん」
そんなこと言っても、彼がそんな事言いふらすとは思えないけれど。
「だって昨日付けてたもん」
不思議に思ったのが、顔に出てたんだろうか。
まぁ、誰かが付いてきてたのは気付いてたけれど。
「菊丸先輩だけじゃないですよね?」
「あれ?気付いてたの」
「うん。確か三人…でしたよね」
「にゃは。バレてるよん、忍足達〜!」
達、って事は、忍足侑士先輩と忍足謙也先輩か。
四天宝寺の方の謙也さんは兎も角、侑士さんはそんな事する様には見えないけど。
「バラすなや、菊丸。俺を無理矢理引き摺って行ったんお前やろ」
呆れ声で呟く侑士さん。
「なんや侑士、結構楽しんどったくせに」
にやにやと肘で彼を突く謙也さん。